※この記事では、卵巣嚢腫腹腔鏡下手術をした私が、第一子妊娠から出産前までのエピソードについてお伝えします。
手術を経て、無事に仕事にも復帰できた私。体力はまだ完全には戻り切らずでしたが、術後は不順になりやすいと言われていた生理もいつもと変わらずに来たのでした。(手術の内容については一つ前の記事をご覧ください→https://nico-saku.com/%e5%8d%b5%e5%b7%a3%e5%9a%a2%e8%85%ab%e3%80%80%e8%85%b9%e8%85%94%e9%8f%a1%e6%89%8b%e8%a1%93%e3%80%80%e4%bd%93%e9%a8%93%e8%ab%87/)
職場には復帰と同時に、早速退職の意向を伝えました。医師には子ども作るなら早い方が良いと言われたこと、また妊活に集中したいという理由で。思ったよりすんなり受け入れてもらえたのには驚きと、ちょっと複雑な気持ちもありましたが、変に引き留められなくてよかった!という気持ちが一番でした。
退職の意向を伝えたのは5月末でしたが、結局後任が見つからず、最終的には有給消化も含めて9月末の退職となりました。
入院・手術で有給を10日ほど使っても、フルに有給が余っていたので、まだ30日弱ありました。退職日までに少しずつ使うようにと言われていたので、術後は週4日ほどの勤務で無理なく働けました。休みを取れる日は、婦人科へ通い、途中で止まっていた不妊検査を再開したのです。
すべての検査を終えて、問題があったのは手術をした卵巣のみ。手術をした病院の医師には、体質的に卵巣が腫れやすい人は再発もあり得る、もう一度手術で卵巣にメスを入れてしまうと卵巣機能が落ちて妊娠しづらくなる可能性があるので、自然妊娠で授かるのを待つより、いきなり体外受精をやってしまってもいいくらいだと言われました。しかし、再度通っていた婦人科へ行き、いろいろ説明を聞いた上で、まずはタイミング法で排卵時期を教えてもらい、その日に合わせてチャレンジすることにしました。すると、なんとも運の良いことに、2度目くらいで妊娠することができました。手術をして卵巣機能が回復したお陰かと思いますが、おそらくそれ以上に、退職を職場に伝えたことで、肩の荷が下りて気持ちに余裕ができたこと、有給を使いながら週4日くらいの勤務にできたことも大きかったと思います。
術後も規則的に来ていた生理が来ない、なんとなく微熱っぽさがあるなぁ、これはもしや…と思い、生理予定日から1週間経ってから、市販の検査薬を使ってみたら、陽性。後日また婦人科へ行き、子宮内を診てもらったところ、無事に子宮内妊娠が確認できました。また、次回行った時は、心拍も確認でき、『今日でうちの病院は卒業、おめでとう』と先生に言われた時は、手術から退職を決意したことまで、いろんなことが頭を巡り、大変だったけど間違ってなかった、本当に良かった、という想いで涙が止まりませんでした。
すでに6週くらいから悪阻が始まり、気持ち悪さや怠さがありましたが、妊活を理由に退職する手前、職場では妊娠したことを誰にも話すことができませんでした。引き継ぎでバタバタしながら、気持ち悪くなったらジュースを飲んで落ち着かせる日々でした。仕事である程度気が紛れたので、辛いながらも、なんとか休まずやり切ることができました。
無事に最終出勤日を終えて、9月からは休みに入りました。この時、妊娠9週に入り、悪阻がピークに。家にいると紛れるものがないのでとにかく気持ち悪い。頭の中をかき混ぜられているような、車酔いに近い気持ち悪さが続きました。食べ悪阻もあったので、ちょこちょこ食べ物を口にしていれば落ち着くものの、この時期は食べても気持ち悪い時でしんどかったです。人によって個人差はありますが、私の場合、悪阻中に食べられたもの、食べられなかったものはこれでした。
◎美味しく食べられたもの
・牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品
・おにぎり、海苔巻き、お茶漬けなど
・ポテト
・フルーツ
・果汁ジュース
・グミ
×特に食べられなかったもの
・納豆
・魚の干物系
・ごま油(調理するときのにおいがNG)
・キノコ類
お米の匂いがダメという人もいますが、わたしの場合はお米は全然大丈夫で、海苔を巻けばさらに美味しいと感じて、小さな海苔巻きやおにぎりを少しずつ、2時間おきくらいに食べていました。移動中、外出中などは、カバンに常にジュースかグミを入れておいて、気持ち悪くなったらすかさず食べて、吐き気を落ち着かせていました。これでなんとか耐えていましたが、それでも朝起きてすぐや、夜になると気持ち悪さが増して、トータル4.5回程嘔吐。お風呂に入ってる時や歯磨きで気持ち悪くなることもありました。匂いが強いものも無理で、しばらく我が家の食卓には納豆や干物は並びませんでした。炒め物を作る時も、ごま油の匂いが辛かったので、サラダ油とかオリーブオイルなどで代用しました。キノコの独特な旨みも、この時期の私にはしんどかったです。それでも一般的には悪阻が軽い方だったのかなと思います。家事は何とか頑張ってやっていましたが、どうしてもしんどくてできない時は、夫にやってもらいました。仕事もしてないしのに情けないなぁと思いましたが、この時ばかりは素直に甘えることにしました。
そんな日々も、安定期出前の16週頃には落ち着き、徐々に体調も回復。外に出てお散歩ができるようになりました。
今まで仕事ばかりで、こんなにのんびりできることは初めてだったので、何かしないともったいないという気持ちでした。興味のある資格でも取ろうかな、ということで、悪阻が落ち着いているときに少しずつ勉強を進め、11月に受検し無事合格。特に仕事に繋がるような資格ではなかったのですが、興味のある勉強は、強制的にやらされる勉強より楽しく進められました。今思えば、この時にもっといろいろ勉強したり、先の仕事に繋がることをやっておけば良かったなぁと思います。当時は久々ののんびりタイムを満喫し、これでもかというくらいよく寝ていました。朝起きるのが9:00、10:00になることもざらでした。のんびり起きて、のんびり家事をして、合間にテレビ見たり赤ちゃんのスタイを作ったり、好きなことをして過ごしました。
妊娠28週頃から逆子になってしまい、しばらく直らずの状態が続きました。逆子が34週頃までに直らなければ、予定帝王切開となるとのこと。できればそれは避けたい。先生からは、逆子体操をするよう言われ、その通りにやろうとしても、その体勢がなかなかに苦しくて1分とかでギブアップ。赤ちゃんの位置的に寝る時は左側を下にして寝るといいなど、いろいろアドバイスいただきました。苦しくてあまり逆子体操ができなかった私は、お腹の赤ちゃんを説得するのが一番早いかなと思い、何度かこう話しかけました。『頭を下にしてくれないと、〇〇ちゃんの好きなタイミングで出て来れなくなっちゃうよ?いいの?自分のタイミングで出てきたかったら、頭下にしてね』 これが良かったのかわかりませんが、無事に33週頃逆子が直ったのでした。
あんまり運動をしなかったせいもあり、お腹の赤ちゃんは平均よりも大きめに推移。そして予定日を過ぎても産まれない。。夫も予定日から育休を取って、いつ陣痛が来ても大丈夫なようにスタンバイしてくれてたのですが、何も起こらず。満月の日はとてもソワソワしたけれど、前駆陣痛止まり。お腹にズーンとくる鈍痛が続いたので、これは陣痛か?と思って夜中に病院へ行くも、なんでもないとのことでソッコー帰宅。予定日前後は夜眠れないこともあり、寝不足気味でした。
出産したらバタバタで美味しいものもなかなか食べられないだろうから、産前最後の〇〇!とかこつけて、ケーキやお菓子、パンなど好きなものをたらふく食べました。ジンクスの焼肉も試したけれど、モリモリ食べ過ぎてお腹痛くなってトイレに3回駆け込んで終わりました。体重だけはモリモリ増えて、最終的には産前から+13キロほどになっていました。
その後も子宮口は指一本から進歩せず、予定日過ぎても変わらないことへの不安で、先生の前で涙することもありました。『お腹の中がよほど快適なんだね』と先生がフォローしてくれるほど、幸いにも胎盤、羊水の状態は良好でした。とはいえ赤ちゃんも大きくなってきてしまうとお産が大変になるとのことで、自然に陣痛が来ないようならと、予定日から8日後に誘発分娩が決まったのです。
※出産エピソードは次のコラムでお伝えします!良ければ見てください★


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